「人は感情に基づき行動し、論理で正当化する」と言われています。
セールスライティングの世界も同じです。ライティング力で読者の感情を刺激できるかどうかが成功と失敗を分けます。
では、どうやって書けば、読者の感情を刺激できるのでしょうか?
答えは、本記事に書いています。
感情を刺激するセールスライティングはコレだ!!
感情を刺激するセールスライティングには、以下のテクニックが必要です。
使えるようになれば、あなたは読者の感情を、そして行動をコントロールできるようになります。
- メリットではなく、ベネフィットを書く
- ターゲットを絞る
- 読者の意識を内側へ向ける
- GDTの法則を使う
- パワーワードを利用する
メリットではなく、ベネフィットを書く
「メリット」と「ベネフィット」という言葉はマーケティングや販売系ライティングの書籍や教科書にたびたび登場します。
二つの言葉は良く似ているため、使い方を間違えている人もいますが、メリット(merit)とベネフィット(benefit)を日本語に変換すると簡単です。
ん?
分かりませんか?
もうちょっと具体的に説明しましょう。販売に限って言えば、商品視点のときはメリット、顧客視点のときはベネフィットとなります。
たとえばあるダイエットグッズがあります。
メリットは「とても軽くて使いやすい」。一方、ベネフィットは「体重がみるみる落ちて、異性にモテる」。
メリットでは「軽い」「使いやすい」など商品視点で、ベネフィットでは「体重が落ちる」「異性にモテる」など商品視点で表現しています。
このようにセールスライティングで感情を刺激する場合は、顧客視点でベネフィットを強調すると良いでしょう。
ターゲットを絞る
ターゲットは絞れば絞るほど、メッセージが相手の心に届きやすく感情を刺激します。
人間の感情は、自分に近ければ近いほど動きやすくなるからです。
たとえば、あなた誰かにが悪口を言われたとしましょう。「顔がブサイク」「あなたが悪い」「仕事ができない」など何でも構いません。
普通に頭にきますよね。でも、あなたの友達の悪口を言われたらどうでしょう。
親友だったらムカつくかもしれませんが、あまり仲良くない友達だったらそれほど感情は刺激されないはずです。
セールスライティングするときも、ターゲットを絞って読者に近いことを書けば書くほど言葉が響きます。
簡単なので、試してみてください。
書いてあることが明らかになって理解できると思います。
読者の意識を内側へ向ける
読者の意識を内側へ向けるのも、セールスライティングで感情を刺激するテクニックの一つです。
ライティングテクニックを駆使して、自分自身と向き合うように読者を誘導します。
たとえば恋愛で女性を口説くとき、モテない男は自分の自慢話ばかりをしたり、自分のセールスポイントばかりをアピールしたりします。「年収〇〇円だ」「勉強ができる」「喧嘩が強い」「仕事ができる」など。
もちろん女性に響くこともありますが、女性が自分のこととして考えた場合のみです。年収が高いならば、ブランドのバッグを買ってもらえるかもしれない、海外旅行に連れていってくれるかもしれないと、自分のベネフィットを考えた場合は耳を傾けてもらえます。
でも普通、女性は白けます。特に恋愛対象として見ていない場合は、自己アピールされても迷惑なだけです。
一方、女性の意識を内側に向けるとどうでしょう。「〇〇さんって語彙多いけど、読書家ですか?」「笑顔が可愛いからモテるでしょう?」など質問すると、心は内側に向きます。
そうなると、感情も動きやすくなります。
「ターゲットを絞る」でも説明したように、読者と関係が深い言葉は感情を動かすからです。
GDTの法則を使う
GDTの法則は、マイケル・フォーティン氏が提唱した法則。マイケル・フォーティン氏は、ダイレクトレスポンスマーケティング界隈の有名人で、QUESTフォーミュラなども開発しています。知る人ぞ知る人ですね。
GDTの法則は、Goal(目標)、Desire(欲望)、Teaser(本性)を軸にして9つの欲求を刺激することで、感情を動かします。
9つの欲求は以下の通りです。
たとえばお金を刺激する場合は、「この教材を購入すれば、年収1億円は夢ではありません」というように使います。
難しくありませんよね。いろいろな広告を見て、どの欲求に当てはまるかを分類してみると勉強になると思います。
このようにセールスライティングする際は、9つの欲求を意識して文章を書くと良いでしょう。気づいたときには、人を誘導する文章が書けるようになっているはずです。
なお、欲求には優先順位があって、以下のように目標よりも欲望、欲望よりも本性を刺激すると、感情を動かしやすくなります。
Goal(目標)<Desire(欲望)<Teaser(本性)
パワーワードを利用する
パワーワードを使うのも、感情を刺激するセールスライティングのテクニックの一つです。
パワーワードの意味はいろいろありますが、ここでは「力のある単語(動詞、名詞、形容詞、副詞)」に絞って説明します。
力のある単語とは、言葉だけで人を動かすものです。大袈裟な言葉やネガティブな言葉、ポジティブな言葉、印象に残る言葉です。
具体的には、以下の単語です。
衝撃、震撼、覚醒、濃厚、大騒ぎ、席巻する、斬る、意味深な、囁かれる、真偽、胸震える、露呈、露見、唖然、真相 、思わぬ、動揺、閲覧注意 、暗雲、声噴出、不満噴出 、怪情報、切ない 、疑惑 、青天の霹靂、ざわめく、危険、損する、激怒、憤怒、物議、暴露、悲痛な、叫び、疑惑、業界激震、大炎上、危機、怪奇 、幻滅、失望、怨嗟、華がない、称賛 、絶賛 、助言 、歓喜 、脱帽美人過ぎる、陥落、イイ話、スゴすぎる、弁護、徹底検証
こういった単語を意図的に使うことで、感情を刺激するセールスライティングができるようになります。
なお、これらの言葉は普段からストックしておくと良いでしょう。
セールスライティングは感情だけでは不十分!理性とセットにする
セールスライティングは、感情を動かすだけでは不十分です。
人間は感情が刺激されると、行動したい衝動に駆られますが、すぐに理性が働きます。「本当にこのまま行動しても大丈夫か?」と行動する理由を探すのです。
そのため、商品を売り込んだときは、必ず行動を正当化する理由や理屈を用意する必要があります。
化粧品だったら、「シミがキレイに消えそうだ」と思って読者が行動しようとします。このまま衝動的になってもらえば問題ありませんが、理性が働いてブレーキ―がかかります。
「本当の効果があるのか?」
「この販売会社は信用できる?」
「騙されているのでは?」
という感じです。
そこで、読者が不安になることをあらかじめ想定して、答えを用意しておいてあげるのです。
効果を疑っている可能性がある場合は、第三者の口コミ情報や、成分など専門的な解説を用意します。
会社が有名でない場合は、過去の実績や表彰歴など会社情報を明記します。
このように、読者が理性的になったときも、納得できるような理由を用意しておくと、セールスライティングが成功し易いです。
感情を刺激するセールスライティングの学び方
アウトプットが大事
セールスライティングの学び方ですが、とにかく実践あるのみです。
各テクニックを何度も使って、血肉になるまで練習します。
良く独学できる書籍を紹介してくださいという方もいますが、インプットよりもアウトプットを重視してください。
極端な話、本記事のテクニックだけで十分です。
書いて書いて書きまくりましょう。
経験を積むにつれて、テクニックの理解も深まっていきます。
写経してもいい
「知識を頭に入れて、実際にライティングしてください」と言っても、どうして良いか分からず練習が進まない人もいると思います。
そういった方は、「感情が動かされた」というセールス記事を探して、写経してください(トレース)。写経は、ライター初心者が良くやる練習方法ですよね。
感情が動かされた文章が分からない場合は、雑誌の広告ページの文章を書き写します。有名な商品のLPでも良いですが、LPはどちらかというと写真や図などで視覚的に訴えることが多いため、あまり良い教材にはなりません。その点、雑誌の広告ページは、文章比率が高いため、練習にはもってこいです。
なお、書くのは時間の無駄だという人は、見本とする文章を30回以上音読してください!!
人によっては写経よりも効果があります。
まとめ
感情を刺激するセールスライティングについてまとめました。
どのテクニックも役に立つものばかりです。なかには、すぐに使えるものもあります。
本文中でも書きましたが、セールスライティングは知識をどれだけインプットしても、訓練しないとほとんど役に立ちません。
インプットしたら、試してみることを習慣にしてください。