先日、アメリカ(米国)のGoogleで、SEO(Search Engine Optimization)について検索していたら、「サイロ構造(Silo structure)」という目新しい言葉が出てきて、ぼくは興味を持ちました。
えっ!!こんなサイト構造があるの?
と興味津々です。
なんでもサイロ構造でサイト設計すると、SEOに強くなってGoogleに評価されやすくなるといいます。
サイロ(silo)とは、一般的には家畜飼料や穀物などの貯蔵庫、軍事的にはミサイル格納庫、ビジネス的には他の部署と連携を取らずに自部署のみでやる仕事のやり方です。
もちろんWEBマーケティングにおけるサイロ構造の意味は少し違いますが、イメージ的には同じです。かなり閉鎖した空間や環境だと思ってもらえば良いでしょう。
では、WEBマーケティングのサイロ構造とは、どのようなものでしょうか?
分かりやすく解説します。
WEBマーケティングのサイロ構造化とは?
サイロ構造とは、カテゴリーをミニサイト化することで、専門性を高める手法です。
つまり、まるで一つのミニサイトのように、カテゴリー全体を構造化するのです。
一般的なWEBサイトやブログでは、ツリー状といってヒエラルキー構造(階層構造)をしています。
トップページがあって、カテゴリーページ、サブページというように3段階(または4段階や5段階)で構成されています。
トップページとカテゴリーページ、サブページは順番に親⇒子⇒孫の関係になっていて、大きいテーマから小さいテーマへ流れていきます。
このうちカテゴリーページ(子)とサブページ(孫)を一つのグループとしてミニサイト化するのが、サイロ構造だと考えてもらえば良いでしょう。
大きな特徴は、他のカテゴリーと内部リンクをほとんどしないことです。
一つのカテゴリー内で内部リンクを完結させ、張り巡らせるのが理想。
たとえば図で説明すると、カテゴリー「マインド」、およびぶら下がっているサブページを一つの固まりとしてミニサイト化します。可能な限り、「食べ物」や「運動」などのカテゴリーに内部リンクを送るのは極力控え、「マインド」内で内部リンクをします。そんなイメージです。
このやり方については、サイコ構造という言葉は使用されていませんが、SEOコンサルのおおきさんがYoutude動画で解説されています。
大変参考になるため、紹介します。
おおき/SEOとマーケティング
SEOに強いサイト構造の作り方・サイト設計の例
サイロ構造化がSEOに強くなる理由
サイトのカテゴリーをミニサイト化するサイロ構造ですが、具体的にはどういったメリットがあるのでしょうか?
簡単にいうと、SEOに強くなります。
ざっくりですが、Googleの検索結果で上位表示しやすくなるのです。
理由は以下の通りです。
- 専門性が高いカテゴリーとしてGoogleに評価される。
- 検索ユーザーが満足する(ユーザーエンゲージメント向上)。
- 内部リンク構築がしやすい。
専門性が高いカテゴリーとしてGoogleに評価される
サイロ構造は、カテゴリーのテーマ純度が高くなるため、「特定の分野について、専門的なことが書いてある」と、Googleに判断してもらえやすくなります。
もしテーマから外れる記事や、色々なカテゴリーにリンクがあると、何のカテゴリーなのかGoogleが迷ってしまいます。
ノイズがあると、純度が下がると、評価されにくくなるのです。
たとえば、ダイエットの「マインド」についてのカテゴリーを、「決めたことを必ずやる重要性」「ダイエット目的でイメージトレーニングする方法」などのサブページで構成されているとしましょう。
ダイエットマインドについてしか書かれていないので、専門性がかなり上がります。
もちろん「ちょっとでも食べ物について言及した場合は、『食べ物』カテゴリー内の記事にリンクしても良いのでは?」と反論する方もいるかもしれません。
しかし、余計な情報を与えない方が親切な場合も多いです。
イメージトレーニングについて勉強しているときに、「食べ物」についてリンクを飛ばされたら気が散りませんか?
他のカテゴリーに関連している記事があるからといって、リンクを貼れば良いわけではありません。
販売ページに誘導するなどやむ負えない場合を除いて、内部リンクはサイト内で完結するようにしましょう。
検索ユーザーが満足する
サイロ構造は、Googleだけでなく、検索ユーザーも満足しやすいです。
欲しい情報が見つけやすいからです。
300記事から探すよりも、カテゴリー内の100記事から探した方が簡単です。時間もかかりません。
内部リンクで、あっちこっち飛ばしてもダメです。検索ユーザーがサイトのどこにいるのか分からなくなり、しまいには混乱します。
失敗する人は、SEOに効果があると安易に考えて、内部リンクを色々なところに貼って滞在時間を少しでも延ばそうとします。
これは迷惑行為になるだけでなく、実際、検索ユーザーは滞在時間を長くするどころかイライラしてきて、あなたのサイトから離脱します。
また、そういったサイトの場合は、記事のカテゴリー分けが上手くできていないことが多く、検索ユーザーの信頼を失います。
一方、「このサイトだったら、このカテゴリーに情報が無ければないわ」と検索ユーザーが判断すれば、時間ロスも防げて満足します。
内部リンクは、カテゴリー内で完結しましょう。
内部リンク構築がしやすい
サイロ構造は、フォルダー内の記事同士の関連性が高いので、内部リンクが構築しやすいです。
どこに貼れば良いのか?
と、リンク先に苦労することは、かなり減るでしょう。
でも、サイト設計の段階で内部リンクまでも決めておけば、あとで悩むことはないかもしれませんね。実際、一般的なマニュアルでは、「サイト設計の段階で内部リンクを考えましょう」と指導しているものもありますが、かなり熟練したサイト制作者でなければ、設計段階で内部リンクまで細かく決められません。
また、ユーザーの検索意図は常に変動しているため、それに応じて内部リンクも変更する必要があります。最初に考えたサイト設計通りに、リンク構築を完成させるのは簡単ではありません。
しかし、サイロ構造化しておけば、カテゴリー内の記事同士はどこにリンクしても関連性が高いので、内部リンクしやすく、臨機応変にリンク先を変更することもできるのです。
WEBサイトのサイト設計&記事作成の方法
カテゴリーをサイロ構造にするには、サイト設計が大事です。
サイト設計が大きく間違っている場合は、修正に膨大な時間がかかるため、設計段階で基本を外さないようにしましょう。
では、WEBサイトのサイト設計はどうやって、どのように記事を作成すれば良いでしょうか?
簡単に紹介します。以下の手順で行ってください。
- サイトテーマを決めます。
- サイトテーマに関する検索意図を調べます。
- 検索意図を細分化して、カテゴリーに分類します。
- カテゴリーテーマにあったキーワードを明確にします。
- 記事をカテゴリーごとに作成していきます。
- 関連記事があったら、内部リンクでつなげます。
- 一つのカテゴリーで書くことが無くなったら、次のカテゴリーに進みます。
- すべてのカテゴリーで書くことが無くなった場合、サイトが完成です。
サイトが完成したら、必要に応じて記事修正しましょう。
まとめ
サイロ構造についてまとめました。
「サイロ構造」は、アメリカでは良く使われている言葉ですが、日本ではあまり馴染みがないかもしれません。
言葉は知らなくても、実際にキレイにカテゴリー分けされている方も多いと思います。
大事なことは、カテゴリーをミニサイト化するイメージを持つことです。
そうすれば、Googleにも検索ユーザーにも好かれるWEBサイトになるでしょう。
少しでもお役に立てば幸いです。